「名前…は?」

「ないよ」

 
 少年は 言った 

「番号なら…」

「いいよ」

「じゃぁ使用期限だけ教えておくね」


 使用期限、と 少年は何も迷うことなく口にする

 今年の4月の28日 少年に残された時間は あと3ヶ月

 それから 自分は男娼アンドロイドだと 彼は言った


「昨日はご主人と喧嘩?」

「嫌だ、って言っただけ」


 少年はポツリと言う

 
「自らは何も望まない、それが男娼アンドロイドなのに…僕は違った」


 それから 自分は不良品だと 言った

 俺は 君は不良品ではないよ と言った
 

 
   






















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